PURE-Jとなってから初の新宿FACE大会。試合順は当日発表とされていたが、オープニングマッチにいきなり中森華子と松本浩代が登場。13年前、この場所でのデビュー戦でシングル対決を行なっている2人の同期対決は、中森のキックの猛攻を凌いだ松本がロックドロップ3連発で完勝。右手を差し出す松本だが、中森は応じなかった。第2試合ではこれまで亀アリーナでしか組まれていなかった『愛卍』(あいまんじ/勝愛実&マリ卍)が初めて通常の大会でお披露目となり、高瀬みゆき&五十嵐乃愛を迎撃。2人でポーズを決めるなど意気揚々のタッグワークを見せ、マリがグラウンドでの卍固めで五十嵐からギブアップ勝ち。PURE-Jマットでの初勝利をあげるとともに、チームとしても初勝利となる。デビュー19周年のLeonは五番勝負の最終戦として、同期のライバル・米山香織と6年半ぶりの一騎打ち。あの頃と変わらない卓越した攻防で会場を沸かせると、Leonがカウンターのスピアーからクラッチ・デ・ガオーにつないで3カウントを奪取。マイクを持ったLeonは「獅子道五番勝負、最後にオマエを選んで良かったよ。6年半前、ここで試合して…それを思い出した。ちょっとムカつくけど、オマエは私の永遠のライバルだから! これで終わりじゃないからな」。米山は「ちょっとぉ! 勝ったんだからさぁ、最後のマイクで感動させるようなおいしいところは、私に譲れよ! 自分ばっかりいいトコとって…。私はLeonに負けるのが1番悔しいんだよ! 今日負けたのも1分後には忘れるから! 2回でも3回でも勝つまでやってやる!!」と悔しさいっぱいに、ぐるぐるパンチを一撃して走り去っていく。
セミファイナルはボリショイと尾崎魔弓の最後のシングル対決。コマンドかキッドかは当日発表とされていたが、現れたのはボリショイキッドだった。この試合のみJWP旗揚げ時の代表&リングナだった山本雅俊さんがコールを担当。スゴーレフェリーを巻き込んで自身の世界に誘うボリショイだが、憮然として付き合おうとしない尾崎。しかしバルーンやゴムひもを使っての攻撃を見せるボリショイに、ついにはリング上で2人がスキップしながらのイス取りゲームへ。場外戦になると互いの体にチェーンが絡まり、仲良くリングアウトとなってしまった。メインイベントは『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&ライディーン鋼のタッグ王座に『萌え矢っ子』藤ヶ崎矢子&春日萌花が挑戦。開始早々からKAZUKIに波状攻撃を仕掛ける矢子&春日だったが、ピンチを凌いだWANTEDが落ち着きを取り戻すと合体技・太陽の塔から鋼がムーンサルトプレスで矢子を圧殺。王座防衛に成功した鋼は、「2度目の防衛したぞーっ!! WANTED☆ウォリアーズはこれからも防衛し続けるので、応援よろしくお願いします!」と叫んだ。
カーテンコールでは中森が「同期に負けたことは本当に悔しい気持ちでいっぱいなんですけれども、13年間今までずっと関わってこなかった選手で“すぐ次”というのはなかなか訪れないかもしれないけど、必ずリベンジしたいと思っています。4月3日、新木場大会では永島千佳世にしっかり勝って、PURE-Jの未来というものを私が見せていきたいと思っています」と決意表明。続いてボリショイが無差別のベルトと引退試合の相手について言及した。
★メインイベント後のマイク
ボリショイ「4月21日、私の引退が本当に目前に近づいてきました。感慨深いものがたくさんあります。今、私が持っている無差別のベルトは3月31日を最後の防衛戦として、4月は自分の引退ロードを突き進みたいと思っています。私の生涯最後の防衛戦の相手に指名するのは…イギリスで高い評価を得た上、私がベルトを防衛したLeon。私たちのイギリスでやった闘いをぜひ日本で。私の最後の防衛戦として…そして私が必ず防衛する。挑戦者としてLeonを指名します」
Leon「ご指名ありがとうございます! イギリスでのあの悔しさを忘れてませんし、ボリショイさんからベルトを獲ること、あきらめてません。ボリショイさんの引退される後楽園で私がチャンピオンとして、これからのPURE-Jを見せることがボリショイさんへの恩返しだと思っています。ベルトを巻いたまま引退はさせないんで、必ず私がベルト獲ります!」
ボリショイ「そして引退試合の相手を発表したいと思っています。いろいろ考えましたが、引退試合の相手は心の中に3人います。3人の選手とそれぞれ闘って、それを私の生涯最後のプロレスラーとしての闘いにしたいと思ってます。まず、そのうちの1人を今日発表します。…尾崎魔弓!」
(尾崎がリングイン)
ボリショイ「私はボリショイキッドだけじゃないんだよ。コマンドボリショイとしてもあなたと闘わなければ、私は終われない」
尾崎「いいよ」
ボリショイ「私はあなたがいたから、こんなに長くプロレスをやることができました。ずっとずっと、離れていても活躍は見ていたし負けたくないと思っていたし、勝手に宿命のライバルだと思ってやってきました。絶対に私はあなたを超えなければいけないとずっと…ずっと思ってきて。そして私が最後の相手を考えた時、やっぱりあなたしか思い浮かびませんでした。よろしくお願いします」
(握手を交わして)
尾崎「その代わり、ぶっつぶすからなオマエ!」
ボリショイ「私がぶっつぶします」
『BOLSHOI FINALシリーズ vol.4』
◆3月17日(日)東京・新宿FACE(12:00)
観衆241人
▼スぺシャルシングルマッチ・20分1本勝負
●中森華子(13分21秒/ロックドロップ→片エビ固め)松本浩代○
▼20分1本勝負
勝愛実&○マリ卍(17分50秒/グラウンド卍固め→ギブアップ)高瀬みゆき&五十嵐乃愛●
▼Leon19周年記念五番勝負~獅子道 第5戦~・20分1本勝負
○Leon(13分56秒/クラッチ・デ・ガオー)米山香織●
▼ボリショイ引退ロードvol.24 スペシャルシングルマッチ・20分1本勝負
△ボリショイキッド(12分12秒/両者リングアウト)尾崎魔弓△
▼デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合・30分1本勝負
KAZUKI&○ライディーン鋼(14分47秒/ムーンサルトプレス→体固め)藤ヶ崎矢子●&春日萌花
※第23代王者組が2度目の防衛に成功。