PURE-J春の大一番となる後楽園ホール大会。オープニングでは代表のコマンドボリショイがヌンチャクの演武を披露し、「本日も後楽園ホール大会にお越し下さり、本当にありがとうございます! 今日は選手が総勢20名・全6試合、皆さん思い切り楽しんでいってください。最後まで熱い声援をよろしくお願いします!」とあいさつ。
第1試合ではデビュー4周年を迎えたAKARIの記念試合として、シードリングのシングルチャンピオン・中島安里紗とシングル対決。新コスチュームで登場したAKARIはレスリングの攻防で渡り合うも、中島は鋭い打撃でAKARIの追撃を許さず。丸め込みの連続をキックアウトした中島はキューティースペシャルを放つと、AKARIの足を取ってバックに投げるレッグクラッチ・スープレックスで完勝してみせる。
第2試合では久令愛とチェリーがJWP時代から長い伝統を持つオンリーギブアップルールで対峙。クリーンな握手と見せかけて腕十字に持ち込む久令愛だが秒殺はならず、両者ともにグラウンドで手足を取り合う攻防へ。春夜恋から“地獄へようこそ”に持ち込もうとするチェリーだが久令愛も激しく抵抗。するとチェリーは自身の足を久令愛の首に巻きつける“さくらんぼ狩り”へ移行し、動きの止まった久令愛を見てレフェリーが試合をストップした。
第3試合は谷もも5周年記念試合として、WANTED軍とYMZ軍が8人タッグマッチで激突。谷の代名詞である「ももざんまい!」のポーズにはKAZUKIと網倉理奈のほか、コーナーに控えるジャガー横田も両手を広げて参加する。一方のYMZ軍も谷をロープに張りつけると「5周年おめでとう~っ!」と攻撃を加えていく。選手たちが入り乱れる攻防から関口翔のランニングSTOが米山香織に誤爆すると、関口に正面から抱きついた谷がデビュー時から使っている技『八ツ橋』で丸め込んで3カウント。自身の5周年を勝利で飾ってみせた。
キャリア4年以内の若手選手で争われるPOP選手権試合で、王者・海樹リコに大空ちえが再挑戦。同期の海樹に先にベルトを奪われ、1月の開幕戦で挑戦するも敗退。もはや後がない大空に対し、自信に満ちた海樹は堂々の試合運びを見せる。大空の延髄斬りから後方回転エビ固めはカウント2。しかし、再び海樹のバックを取ってロープに押し込んだ大空は、後方回転からジャーマン・スープレックスにつなぐ『ロールスルー・ジャーマン』を初公開し、ついに念願のPOPチャンピオンに。マイクを持った大空は感極まり、「皆様の応援のおかげでベルト巻けました!! ありがとうございました!!」と絶叫すると、会場から大きな拍手が沸き起こった。
セミファイナルは『ワイルドサンダー12's(トゥエルブズ)』ライディーン鋼&SAKIの同期タッグに、復活を果たした『RED SOUL』Leon&高瀬みゆきが挑戦するタッグ選手権試合。4度の防衛に成功し安定感抜群の王者チームは、鋼のヨコスカ・カッターにSAKIがビッグブーツを合わせる合体技からライディーンボムを放つが、とどめを狙った100kgムーンサルトプレスは高瀬がかわして自爆に。それでもラリアットの撃ち合いを制する鋼だったが、高瀬は逆上がりの要領で鋼の頭上を取ると、そこから丸め込んで3カウントを奪取。ついにチャンピオンとなった師弟タッグの前に、Leonの前パートナーであるチェリーが米山香織とのタッグで挑戦を表明する。
★セミファイナル後のマイク
高瀬「勝ったぞ~っ!! 今日の勝利は私に一からプロレスを教えてくれたLeonさんが隣りにいたからです。本っ当にありがとうございます!」
Leon「こちらこそありがとう!」
高瀬「私は今回の試合に向けて一から初心に帰り、頑張ることができました。そして今こうしてタッグの頂点に辿りついたので…ここから先は、RED SOULがチャンピオンになったからには、新しい世界を見せていきたいと思います。今までに闘ったことがないようなタッグ、新鮮な2人とどんどん闘っていきたいと思います! 誰でもかかってこいや~っ!!」
(チェリーがリングに上がる)
チェリー「おい! Leonさん、みゆき、新チャンピオンおめでとうございます。ところでLeonさん。私との『チェレオ』を解消したと思ったら、すぐに新しいパートナーを見つけてベルトに挑戦して、新チャンピオンになって…? さぞかしご気分よろしいでしょうねぇ? 今のお気持ち、ひとことお願いします。(自分からLeonにマイクを向けるも話をさせず)聞きたくないわ! おい! 私にだってな、タッグパートナーはいるんだよ!! 米ちゃ~ん!! ゴキゲンレスラー米山香織とチェリーが『ゴキゲンBBA(ビービーエー)』でタッグ組んで、オマエらのベルト、引っぺがしてやるよ! どうだ、やれんのか!?」
(Leonと高瀬が2人で相談すると)
チェリー「みゆき! オマエのデビュー戦の相手は誰だ?」
高瀬「…チェリーさんです」
チェリー「オマエが今こうしてリングに上がってベルト巻いてんのも、デビュー戦務めた私のおかげだろうが!! オマエらに決定権はないんだよ!」
米山「そうだそうだ!」
(チェリーがボリショイにタイトル挑戦の許可を求めると、あっさりOK)
チェリー「おい、ゴールデンウイークのどこかで挑戦してやるから。オマエらベルト磨いて待っとけ。やれんのか?」
Leon「当たり前だろ!」
米山「ベルト獲っちゃうよ~♪」
(チェリー&米山が退場)
Leon「(会場のファンに対し)皆さんの応援のおかげでRED SOUL、念願のベルトを巻くことができましたーっ!! ありがとうございます! どこのチームが挑戦してきたとしても、必ずこのベルトを守り抜きます!! これからも期待してください!」
メインイベントはPURE-J最高峰の無差別級王座を懸けて中森華子と佐藤綾子が一騎打ち。新人時代には伊藤道場でともに過ごした2人が聖地・後楽園でタイトルを懸けて対戦するという最高の舞台に、互いの意地を爆発させた。早い段階から中森がエプロンから場外へのディスティニー・ハンマーを放つと、佐藤も随所でおぼんを使って反撃。ともに譲らないまま時間が経過し、シャイニング・フラワーの連発から佐藤の背後を取った中森が破天荒で叩きつけたところで、試合終了のゴングが打ち鳴らされる。
30分時間切れでの防衛を果たした中森は、「佐藤さん…私は今日、全力で闘いました。防衛はできたけど佐藤さんを倒すことはできなかった…そして佐藤さんも私を倒すことはできなかった。それは私たちが団体を背負って、団体の最強のチャンピオンだからだよ。佐藤さんと対角を選んで今日まで来ましたが、こんな最強なチャンピオン…やっぱり私は隣りがいいです。私たちは団体を背負ってるけど、それだけじゃない。PURE-Jもディアナの選手もみんな何かを背負ってる。こんなすごい団体、私はもっとみんながドキドキするようなことをやっていきたいよ! これからも競いながら、そして一緒に何か残していきましょう」と語りかけると、佐藤に歩み寄って握手を交わす。続いてPURE-Jの選手をリングに招いた中森は、「明日からも頑張っていこうJ(ジェイ)!!」のかけ声で大会を締めた。
『PURE-J MANIAX 2023』
◆2023年4月16日(日)東京・後楽園ホール(11:30)
観衆556人
▼AKARIデビュー4周年記念試合・20分1本勝負
●AKARI(10分57秒/レッググラッチ・スープレックス・ホールド)中島安里紗○
▼オンリーギブアップマッチ・20分1本勝負
●久令愛(9分17秒/さくらんぼ狩り→レフェリーストップ)チェリー○
▼株式会社イーキューブ&スナック愛夢プレゼンツ 谷ももデビュー5周年記念~WANTED軍vsYMZ軍・20分1本勝負
○谷もも&KAZUKI&ジャガー横田&網倉理奈(9分7秒/八ツ橋)米山香織&真琴&優宇&関口翔●
▼ザ・鉄板焼花火プレゼンツ POP選手権試合・30分1本勝負
●海樹リコ(8分55秒/ロールスルー・ジャーマン・スープレックス・ホールド)大空ちえ○
※海樹が3度目の防衛に失敗、大空が第28代王者となる。
▼デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合・30分1本勝負
●ライディーン鋼&SAKI(15分43秒/逆上がり式スモールパッケージ・ホールド)Leon&高瀬みゆき○
※鋼&SAKIが5度目の防衛に失敗、Leon&高瀬が第30代王者組となる。
▼しまけん整骨院プレゼンツ PURE-J認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
△中森華子(時間切れ引き分け)佐藤綾子△
※第13代王者・中森が2度目の防衛に成功。