悪性脳腫瘍で欠場中の覆面女子プロレスラー・Rayらが、児童養護施設の子どもたちを“プロレス”で激励した。
超戦闘プロレスFMW・山近義幸代表が、「児童養護施設の子どもたちをプロレスで元気づけたい!」と発案し、それに同団体を主戦場とするRay、栃木の地域密着団体イーグルプロレス、日本経営合理化協会の牟田太陽専務理事が賛同。10月9日に、児童養護施設・静岡県川奈臨海学園(静岡県伊東市川奈)の体育館で、同学園の子どもたちを支援するイベント「里親プロレス」を開催した。
児童養護施設とは、さまざまな理由により保護者がいなかったり、適切な養育を受けられない子どもたちを養育しながら、家庭支援や子どもの自立のための相談支援を行なう施設で、川奈臨海学園では現在2歳児から専門学校生までの65人の子どもたちが生活をともにしている。
同日は、同学園の子どもたちではなく、その学校の友だちも集まった。まずは、イーグルプロレス提供試合として、TA✩KUと大野翔士が対戦。二人は慣れないマットでの試合にもかかわらず、場外も使うなど熱戦を展開。最後はTA☆KUが必殺技のTA☆KUタニックで、大野から3カウントを奪った(13分15秒)。
その後は、体操出身のRayを中心に、TA☆KU、大野も加わり、「プロレス教室」を行い、マット運動などで、チビッコたちと交流を深めた。
最後に、FMW、Rayから子どもたちへのプレゼントが渡され、イベントは終了。終始、温かいなごやかな雰囲気のかでイベントは進行し、子どもたちの笑顔が印象的だった。
同学園の竹居昭子施設長は「プロレスを見る機会はなかなかないのですが、皆さんが一生懸命に闘っている姿を見て、子どもたちに何かが伝わったと思います。こうやって交流できて、子どもたちも来てくれたプロレスラーの方々を応援していくと思います」と話した。
参加したRayは「皆さんの元気いっぱいの姿を見て、私も元気をもらいました。私は今病気でお休みしてるんですが、復帰したら応援に来てください!」と、TA☆KUは「子どもたちが喜んでくれてよかった。また機会があれば来たい」とコメント。
山近代表は「また来たいと思います。次回は養護施設出身のコマンド・ボリショイ選手やパンディータ選手も呼びたい。大仁田(厚)さんも呼べたらいい。11・24後楽園には子どもたちを招待したい」と、第2回「里親プロレス」開催に意欲をみせていた。