PURE-Jの2018年最後のビッグマッチ。入場式ではマリ卍があいさつを務め、「今日が1番初勝利に近いと思っています。なぜなら、さくらえみは腰を痛めている~っ!! だから今日こそ決めるぞ!!」と必勝宣言。続いてコマンドボリショイが「皆様に嬉しい報告があります。チリからなんとPURE-Jに押しかけ入門してきた選手がいます。勝手にチリから出てきました」とベニータを紹介。ベニータは日本語で「こんにちは、皆さん。私の名前はベニータです。よろしくお願いします。私はチリから来ました。夢はブルネイでプロレスをやりたいです」とあいさつし温かい拍手で迎えられた。
第1試合はマリ卍がさくらえみと対戦。いきなり卍固めを仕掛けて驚かせたマリは、タックルの応酬から逆片エビ固めにつないで、さくらのウイークポイントである腰を攻め立てる。善戦したマリだったが最後はさくらがラ・マヒストラルで丸め込みキャリアの差を見せつけた。藤ヶ崎矢子は本間多恵とのタッグで、木村花&清水ひかりとタッグ対決。試合前からパートナーの本間にも敵対心を露わにする矢子に、3人で矢子を捕らえてポーズを決める場面も見られるが、矢子がジャーマンからタイガー・スープレックスにつないで清水から3カウントを奪取。矢子は本間に中指を立てて1人で引き上げていく。Leonは春日萌花と2ヶ月半ぶりのシングル対決。マッドスプラッシュをカウント2でキックアウトするなど粘りを見せる春日に、Leonはスピンキックを連打。片ヒザ立ち状態の春日をスピアーで浴びせ倒して勝利すると、春日に見せつけるようにガッツポーズを作った。
タッグリーグ戦の上位2チーム『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&ライディーン鋼と、『カワイルド☆ビクトリアズ』勝愛実&沙紀による決勝戦は3本勝負。鋼のラリアットの誤爆を誘った沙紀がKAZUKIにビッグブーツを叩き込んで1本を先取すると、2本目は鋼がラリアットで沙紀をなぎ倒して1対1のイーブンに。3本目は勝を捕らえたWANTEDが合体技・太陽の塔から鋼が重爆ムーンサルト、KAZUKIがダブルニーと畳みかけて3カウントを奪取。タッグ王座への執念で上回った2人が、『P-Ray-L』コマンドボリショイ&Leonへの挑戦権を手に入れた。セミファイナルはボリショイがジャガー横田とのタッグで、JWP時代に長らく共に過ごした倉垣翼&米山香織と対戦。倉垣のダイビング・ボディープレス、米山のダイビング千豚♪を立て続けに浴びてピンチを迎えるボリショイだったが、ジャガーのカニ挟みで米山がロープにもたれかかると、すかさず619を発射。コルバタでの横回転からワキ固めに移行するボリショイ式ワキ固めでギブアップ勝ちを収めた。
★セミファイナル後のマイク
ボリショイ「私の引退ロード、一緒に試合をしてくれて本当にありがとうございました。この3人は私のプロレスの歴史では切っても切り離せない、とっても感謝している仲間です。4月21日の引退まで、あと4ヶ月になりました。まだまだ私は試合がしたいです。私と対戦したいと思ってくれてる選手、どこの団体でもどんな場所でも出て行って、プロレスを1日でもたくさん試合がしたいので。そういう方がいたらぜひですね、声をかけてくれた嬉しいです」
米山「(手を上げて)はい! 私がやってるYMZ・ゴキゲンなプロレスというのがあるんですけど、そこでぜひ試合をしてください!」
ボリショイ「ぜひよろしくお願いします」
倉垣「自分は亀アリーナで試合したいです!」
ボリショイ「ぜひ来てください」
ジャガー「亀アリーナは私でしょ!?(場内がどよめく)」
マリ卍「(エプロンに上がって)私もシングルしたいです!」
さくら「ボリショイさん! 世界で1番小さいプロレス会場・我闘雲舞の市ヶ谷チョコレート広場に…ボリショイさんじゃなくてマリ卍を出してくださ~い!! せ~の! マリ卍! マリ卍!…(コールをあおる)」
ボリショイ「うるさい! 今はオマエの時間じゃねぇんだよ。チョコレート広場でもどこでも私に害がないようにしてね。1つ決定してることがあります。3月17日、新宿FACE。尾崎魔弓とシングルをします。私の勝手に思っている宿敵です。コマンドボリショイになるのかボリショイキッドになるのか、まだわかりませんが…私自身、最後に尾崎魔弓と手を合わせたいと思っています。皆さんぜひ見に来てください」
メインイベントは中森華子の持つPURE-J認定無差別級王座にシードリングの中島安里紗が挑戦。1ヶ月前のシードリング後楽園大会では中島が勝利しており、すぐさま中森が再戦を要求したことから決まったリベンジマッチは、右手を出して握手を求める中島に中森がハイキックを叩き込んでスタート。強烈なエルボーとスープレックスに苦しめられる中森だったが、スタンディング式のシャイニング・ウィザードをカウンターで叩き込むと2発目の鎮魂歌ドライバーへ。中島の背後を取った中森は片足を抱えて持ち上げると、開脚しながら叩きつける『破天荒』を久々に炸裂させて王座防衛に成功。マイクを持つと「5度目の防衛、成功したぞーっ!! 中森華子がPURE-Jのチャンピオンなんだよ!! 私のこと認めてない選手は、いつだってどこだって私がつぶしていくからな!」と宣言した。
『PURE-J CLIMAX 2018』
◆12月9日(日)東京・後楽園ホール(11:45)
観衆875人
▼マリ卍のマジ卍な挑戦・20分1本勝負
●マリ卍(7分30秒/ラ・マヒストラル)さくらえみ○
▼美人十色・20分1本勝負
○藤ヶ崎矢子&本間多恵(8分33秒/タイガー・スープレックス・ホールド)木村花&清水ひかり●
▼Beast vs Venus・20分1本勝負
○Leon(7分24秒/百獣のスピアー→片エビ固め)春日萌花●
▼デイリースポーツ認定女子タッグ王座 次期挑戦者決定戦・時間無制限3本勝負
KAZUKI&ライディーン鋼(2-1)勝愛実&沙紀
[1]●KAZUKI(4分36秒/ビッグブーツ→エビ固め)沙紀○
[2]○鋼(2分5秒/ラリアット→片エビ固め)沙紀●
[3]○KAZUKI(6分10秒/ダイビング・ダブルニードロップ→体固め)勝●
▼コマンドボリショイ引退ロードvol.13 スペシャルタッグマッチ・20分1本勝負
○コマンドボリショイ&ジャガー横田(11分44秒/ボリショイ式ワキ固め)倉垣翼&米山香織●
▼PURE-J認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
○中森華子(16分56秒/破天荒→片エビ固め)中島安里紗●
※第3代王者が5度目の防衛に成功。