入場式では中森華子による「アイ・ラブ・JWP!」のかけ声でスタートした後楽園大会。第1試合ではジュニア2冠王者・木村花が、JWP初参戦となるアクトレスガールズ・万喜なつみの挑戦を受け、ブレーンバスターからのミサイルキックで快勝。マイクを持った花は「防衛できました! 2回目の防衛戦だったんですけれども、初めて自分が矢子さんから勝ってこのジュニアのベルトを巻いた時に“こんな自分でいいのかな?”って思ってたんですけど…そこから“自分はチャンピオンだ”っていう意識を持って練習に取り組んだりしていって、“自分はチャンピオンでいいんだな”って最近やっと思えるようになって。全然まだまだ自分の理想とは遠いんですけど、これからもっともっと防衛を重ねて強くなって、このベルトをもっともっと価値のあるものにして、自分にももっと自信を持てるようにしていきたいと思ってるので。どんどん挑戦者、募集します!」とアピールし、拍手が沸き起こった。
第2試合では「どちらが可愛いか?」という論戦が過熱していた藤ヶ崎矢子と夏すみれが、それぞれ雪妃真矢、白姫美叶をパートナーにタッグ対決。雪妃と白姫のトラースキックを立て続けに受けてしまった夏を、強引に押さえ込んだ矢子が3カウントを奪った。矢子は夏に対し「おい、すっぴんブス! 今日オマエから勝ったよな? このJWPのファンに人たちにな、オマエの本当の姿を見せてやるよ!」とつかみかかってメイクを落とそうとするが周りの選手たちが制止。夏は「おいブス、ふざけんなよ! オマエさ、可愛くもねぇのに勝ち誇った顔しやがって。オマエ確かに3つ取ったかもしれないよ? でも私はあくまで、ここにいるキレイな方々(雪妃と白姫)の攻撃を受けてオマエが3つ取れただけなんだよ!」と誤爆が理由だと主張し再びつかみ合いに。矢子は「負け犬がほえづらかいてんじゃねぇよバーカ! これから後輩だろうが先輩だろうが全員! 可愛いと思ってるヤツらつぶしてやる!」と言い放ち、会場の歓声を集めた。
勝愛実のビクトリーロード最終戦は再デビュー戦の相手だったラビット美兎。同期ならではの意地を張り合う熱戦となり、最後は勝が雪崩式のオレンジ☆ブロッサムから正調の一撃で半年前の借りを返した。勝は「ビクトリーロード完走しました~っ!! 自分的にはとても満足はいってません。でも最後、美兎に勝てたこと、自分の自信につながりました。応援してくださった方、ありがとうございました。美兎、私と同期でいてくれてありがとう! あなたという存在がいたから、私はこうしてリングに立てています。ホントにありがとうございます」と感謝を述べる。美兎は「(勝に)こちらこそホントにありがとう! そしていつも応援してくださり本当にありがとうございます。ラビット美兎、12月28日後楽園ホールで引退します」。会場からどよめきが起こると「結婚します!!」と叫び、さらなる驚きの声が上がる。「残り1ヶ月ちょっと、美兎らしく頑張りますので、最後まで応援よろしくお願いします!」と笑顔で締めた。
全力バタンキューとチーム・サファリパークの6人タッグマッチは、中森が鎮魂歌(レクイエム)ドライバーでKAZUKIに勝利。チーム・サファリパークの1日助っ人として参戦したジャガー横田は、全力バタンキューのセコンドについたザ・グレート・カブキに対し「やろうよ。闘おうよ、せっかくなら。年、近いから」と対戦を要求して会場を沸かせると、「JWPはピュアハート、でもKAZUKIは中途半端。だったらいいよ、クライシスに入れて鍛えても。私の教え子だし、力つけてあげたいよね?」とKAZUKIのクライシスへの加入を提案。ボリショイはKAZUKIの判断に任せるとした。
セミファイナルはLeonとライディーン鋼がSEAdLINNGの高橋奈七永&世志琥と激突。黒いコスチュームで戦闘モードをアピールするLeon、鋼も力強いファイトで対抗するが、次第に奈七永&世志琥に押される場面が目立つようになり、奈七永の冷蔵庫爆弾で決着。試合後もにらみ合いとなった。
紆余曲折がありながらもドレスアップ・ワイルドファイトとして行なわれることになったメインイベント。体1つで勝負すると公言していた中島安里紗はあえて通常コスチュームでリングイン。木村響子はセコンドとともに有刺鉄線ボード、テーブル、パイプイスを持参してリングに上がる。序盤からかたくなに凶器の使用を拒否する中島は劣勢を強いられ流血に追い込まれるが、ついにパイプイスを手に取ると木村の脳天に振り下ろす。勝負がクライマックスを迎えたところで中島がイスを投げ捨てると、木村も同じように投げ捨て壮絶なエルボー合戦を展開。D×Dを決めた中島が3カウントを奪いJWPの至宝・無差別王座を奪回した。しかし中島は次回12・28後楽園を最後にJWP退団を発表。中森が中島の無差別に挑戦を表明すると、美兎&勝は中森&木村の持つタッグ王座に挑戦状を叩きつけた。
★メインイベント後のマイク
「JWPの真ん中、取り返したぞ! ここで叫びたかったこと…それは、私はJWPが大好きだよ!! トップとして、エースとして、このベルトを巻いてここまでやってきたことに誇りを持っているし、本当に最高の時間でした。でも私は…もっともっと、まだまだ上を見ていたい!! だから次の12月28日、JWPの後楽園ホール大会が、私がJWPの所属最後の大会になります。…今日は“絶対凶器を使わない”って言ってこのリングに上がって、それでも最後凶器を使ってしまった。そういうところもまだまだ強くなる余地があるんじゃないかと思ってます。JWPには感謝しかありません。これからもまだまだ上を目指して頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします!」
中森「なんなんだよオメーはよ! まぁいいんじゃない? 辞めるのは。どうぞ退団していけよ、オマエの人生だから。でもJWPの無差別のベルト、置いてけよ? 12月28日、私が挑戦するよ。いいよな?」
中島「当然だよ。いつになったらここまで来てくれるのかな? って思ってたけど、まだまだ思ってるけど…12月28日、楽しみにしてるよ」
(中島が退場)
中森「辞めていくヤツは辞めていくヤツなんだよ。仕方ねぇだろ! でも私、中森華子がいる限り、JWPは大丈夫なんだよ!」
勝「勝愛実がいる限り、JWPは大丈夫なんだよーっ!!」
『PURE DREAM 2016』
◆11月3日(木・祝)東京・後楽園ホール(12:00)
観衆802人
▼JWP認定ジュニア&POP選手権試合・30分1本勝負
木村花(7分10秒/ミサイルキック→片エビ固め)万喜なつみ
※第30代JWP認定ジュニア&第20代POP王者が2度目の防衛に成功。
▼次世代アイドルWAR・20分1本勝負
○藤ヶ崎矢子&白姫美叶(10分5秒/押さえ込み→エビ固め)●夏すみれ&雪妃真矢
▼勝愛実のビクトリーロード最終戦・30分1本勝負
勝愛実(17分20秒/オレンジ☆ブロッサム)ラビット美兎
▼全力バタンキューvsチーム・サファリパーク・20分1本勝負
コマンドボリショイ&○中森華子&DASH・チサコ(12分55秒/鎮魂歌ドライバー→エビ固め)●KAZUKI&藤本つかさ&ジャガー横田
▼PURE-DREAMスペシャル・30分1本勝負
○高橋奈七永&世志琥(18分8秒/冷蔵庫爆弾→片エビ固め)Leon&●ライディーン鋼
▼JWP認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
中島安里紗(29分34秒/D×D)木村響子
※木村が3度目の防衛に失敗、中島が第29代王者となる。