2023年のPURE-J開幕戦。入場式では選手を代表して中森華子が「今年も皆さんに勇気と元気を与えられるようなすごい闘いをできるよう、精いっぱい頑張りますので今年もPURE-Jをよろしくお願いします」とあいさつする。
第1試合は前タッグ王者の『チェレオ』Leon&チェリーと、久令愛&マドレーヌの同期タッグが対峙。久令愛のタイガー・スープレックスを踏ん張って阻止したチェリーは熟女でドーンからグラウンドに持ち込むと、自身の足を相手の首に巻きつけて絞る『さくらんぼ狩り』で久令愛からギブアップ勝ち。
マイクを持ったチェリーは「この調子で2023年もPURE-Jのリングでチェリーは思い切り暴れ回って、どんどん上を目指しますので皆さん応援よろしくお願いします!」と宣言。これに久令愛は「負けといて言うのもアレだけど…私はPOPもなくなってここからだと思ってる。今年変わんなきゃ。それだったら私は伸ばすべきモノは自分の持つ関節技だと思ってます。次に王子大会、そこでシングルしてください。もっとチェリーさんの引き出しを見て盗んでいきたい」とアピール。するとマドレーヌは「やはりPURE-Jのレギュラーとして2023年、試合数を増やしたい私としては既成事実として久令愛とタッグを組もうかと思っております。さぁ、やろうじゃないか友よ」と呼びかけるが、久令愛は「オマエとは無理だ」拒否。マドレーヌのパートナーを買って出るチェリーに対し、Leonは「チェリーのパートナーは私しかいないだろ。今年こそ『チェレオ』でタッグチャンピオンに返り咲くんだから」と待ったをかける。4人の主張がバラバラとなり、Leonは「このままじゃラチがあかないから、この4人で4WAYマッチやって勝った人の意見が通るのはどうだ?」と2・12王子での対戦が決定した。
第2試合は真琴がインフルエンザによる欠場のため、KAZUKI・谷もも・米山香織による3WAYマッチに変更。KAZUKIと谷はおそろいのウサギの耳を着けてリングインすると、2人がかりで米山を痛めつける。徐々に3人がもつれる攻防になると、KAZUKIは谷を肩に担いでエアプレーンスピンで大旋回。技を解いたKAZUKIがフラついたところを米山が押さえ込もうとするが、これを横取りした谷がKAZUKIから3カウントを奪い勝利をモノにする。
12・25亀アリーナマッチでのバトルロイヤルを制したAKARIは、いまだ未経験の男子選手とのシングルマッチを希望し、JUST TAP OUT所属の同期・イーグルマスクを迎え撃つことに。黒×赤の新マスクでリングインしたAKARIは持てる技をぶつけていくが、コルバタからワキ固めにつないだイーグルマスクがギブアップ勝ち。試合後は清々しく握手を交わす。休憩時間明けにはPURE-J代表のボリショイがリングに上がり、「皆さん、明けましておめでとうございます! 今年PURE-Jはますます女子プロレスに貢献できるように選手を育て、熱い試合をたくさんしていけるように頑張っていきたいと思います。ひと試合でも多くPURE-Jを見に来てください」とあいさつ。
セミファイナルでは海樹リコの持つPOP王座に大空ちえが挑戦。ドロップキックの応酬からスタートした火花散る同期対決は、海樹が力強さと切れの良い動きで試合をリード。ノーザンライト・スープレックスからイグチボムにつないで初防衛に成功した。
メインイベントは中森華子にライディーン鋼が挑戦するPURE-J認定無差別級選手権試合。雪崩式のバックドロップからダイビング・ボディープレスを決めた鋼は、とどめを狙ったムーンサルトプレスは中森がかわして自爆に。それでもジャーマンやラリアット、さらにはライディーンボムと大技をつないでいく鋼だったが、カウント2でキックアウトした中森はシャイニング・フラワーの3連発で振り切り、初防衛に成功。マイクを持った中森は「私の今年の最初の目標は2冠チャンピオンになることです。鋼にこの前約束しました。今日防衛したらタッグのベルトに挑戦すると。次の大会で挑戦させろよ。パートナーは佐藤綾子」と発表して会場を驚かせると、最後はJのポーズで大会を締めた。
『2023年開幕戦』
◆2023年1月8日(日)東京・大田区産業プラザPiO(16:30)
観衆145人
▼20分1本勝負
Leon&○チェリー(15分14秒/さくらんぼ狩り→ギブアップ)久令愛●&マドレーヌ
▼3WAYマッチ・20分1本勝負
●KAZUKI(6分12秒/米山のフォールを奪い取る→エビ固め)谷もも○
※もう1人は米山香織
▼新春ピュアドリームプレゼンツ・30分1本勝負
●AKARI(12分31秒/ラ・ミスティカ→ギブアップ)イーグルマスク○
▼POP選手権試合・30分1本勝負
○海樹リコ(18分40秒/イグチボム→エビ固め)大空ちえ●
※第27代王者が初防衛に成功。
▼PURE-J認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
○中森華子(18分3秒/シャイニング・フラワー→エビ固め)ライディーン鋼●
※第13代王者が初防衛に成功。
以下、各選手のコメント
★中森華子
「試合が決まったのが12月18日。けっこう日が経ってると思うんですけど、鋼が本当にこのベルトを獲りに来てるのか? 別にSNSがすべてじゃないと思うけど、どういう思いなのかが全然伝わってこなくて。でも試合になったら思いが私には伝わったけど…まだまだこのベルトには届かないなと思います。やっぱりパワーもすごいあるし何度も危ないところがありましたけど、まだまだ鋼には負けないです」
━━次は鋼&SAKIの持つタッグのベルトに挑戦するが。
「1月21日にディアナさんのタッグのベルトに挑戦が決まってるんですけど、だったらデイリーも私は獲りたいと思ってるし。佐藤さんもシングルチャンピオンだし、2人合わせて6冠チャンピオンを目指してやりたいと思ってるので。次の大会でやってやります」
━━タッグ王者の鋼&SAKIについて。
「鋼1人だったらWANTEDのイメージが強かったですけど、同期と組んで新たな鋼が見えたと思ってるし、なかなかおもしろいタッグだと思うので。同期ってやっぱり不思議な力があるなって思うけど、私と佐藤さんの絆って知らない人のほうが多いと思うし、佐藤さんと組み始めて15年以上…離れてる期間のほうが長かったですけど、必ず倒してベルトを獲ってやりたいと思います」
━━2023年はチャンピオンとしてどのような1年にしたい?
「このベルトを巻くのは5回目なんですけれども、チャンピオンになるにつれ、どんどん新しい私を見せてると思ってるので。PURE-Jの顔とか中心は当たり前ですけど、まずは3冠チャンピオンになってから、いろんな所に出ていきたいっていうのはあります」
★海樹リコ
「同期で対戦だったんですけど初防衛で圧勝だったなと…余裕でした。まぁ大前提としてライバルで第1印象でお互い悪くて、そこからプロレスを通じて仲良くなったというか…別に仲良くないんで。こうして対角に立てて良かったなと思います」
━━今後に向けて。
「いろいろ聞かれるんですけど、同期とか近い世代を今までライバルと思っていなかったので。その上を見続けてて、シードリングで最強しかいないリングで闘っているので。今、闘いたい選手を聞かれてパッと出てこないんですけど…どんな相手が来ても自分が防衛するということは変わりないので、どんな相手が来てもいいです。POPのベルトを今年は海樹リコ色に染めたいと思います!」