PURE-J年内最後のビッグマッチ。オープニングでは代表のボリショイがリングに上がり、「PURE-Jの2022年の集大成となる大会です。皆さん、思いっきり楽しんでいってください!」とあいさつ。続いて東京善意銀行の担当者より、社会福祉施設への活動を続けているボリショイに感謝状が手渡される。
豪華メンバーが集結した第1試合の6人タッグマッチには、大晦日に引退を控えるアイスリボンの真白優希も登場。米山香織が試合中に「ホントに辞めちゃうの?」と引退撤回を勧めると、「う~ん…」と考え込みながらも真白は拒否。大空&真琴&真白による3人の連係でLeonを攻め込んでいくが、米山の好フォローからLeonがのスピアーが大空に炸裂。マッド・スプラッシュでとどめを刺したLeonが、米山&チェリーと一緒に勝ち名乗りを受ける。
AKARIは倉垣翼と約3年半ぶりのシングル対決。多彩なテクニックで倉垣を崩しにかかるAKARIは、真正面からのラリアットの撃ち合いでも対抗していく。しかしラリアットからファルコンアローにつないだ倉垣が3カウントを奪い、キャリアの差を見せつける結果に。
久令愛の持つPOP王座にシードリング・海樹リコが挑戦。タッグマッチで何度も激しく闘ってきた2人だが、この日も火花散る攻防で会場を沸かせていく。久令愛のユニバース・ジャーマンをカウント2でキックアウトした海樹は、ノーザンライト・スープレックスを連発。イグチボムからジャックナイフの体勢で押さえ込み3カウントを奪い、セコンドで南月たいようと中島安里紗が見守る中、ついに悲願だったPOPのベルトを獲得してみせた。
マイクを持った海樹は、「POPのベルト獲ったぞーっ!! ホントにずっと狙ってたから…自分に負けなくて良かったです!! 第2代王者・南月さん、3代目・安里紗さん…そして27代が自分。POPのベルト、そして安里紗さんと南月さんに恥じないように、これから王者としての道を歩んでいきたいと思います! 自分が王者になったってことは、期間が切れるまでずっと持っていたいと思います。いろんな人と防衛戦をやっていきたい。いつ何時、誰の挑戦でも自分は王者として受けたいと思います」と宣言。すると大空が「リコ! “おめでとう”なんて言わねぇよ!! 今年の目標はベルトを巻くことだった。だけど網膜剥離になったり右ヒジ脱臼したりコロナになったり…さんざんだった!! でも自分はそれを乗り越えてきたつもりだよ!! その道の先に、そのベルトが必要なんだよ! 挑戦させろ!!」とアピール。海樹は「マイクの音デカすぎて、なんて言ってるかわからなかったけど…“挑戦させろ”という言葉は聞こえました。南月さん、自分いつでもスケジュール空いてますよね?」。南月とボリショイがその場で日程を協議し、来年の開幕戦となる1・8蒲田でのタイトルマッチが早くも決定した。
セミファイナルはデビュー10周年の同期タッグ『ワイルドサンダー12's(トゥエルブズ)』ライディーン鋼&SAKIの持つタッグ王座に、『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&谷ももが挑戦。来年から東京を離れるKAZUKIとの王座獲得を目指しこの一戦に懸ける谷は、KAZUKIが鋼に雪崩式水車落としを決めると、すぐさまコーナー最上段からのダブルニーを投下。最大の勝機だったがSAKIが救出すると、息を吹き返した鋼が裏投げ式のチョークスラムからムーンサルトプレスで谷を圧殺し、3度目の防衛に成功した。マイクを持った鋼は「KAZUKIさん、谷もも、ありがとうございました。私たちは誰の挑戦でも受けるので、誰でも出てきてください」と自信満々に呼びかける。
メインイベントではイギリスでの防衛戦を経てPURE-Jマットに帰ってきた優宇の無差別級王座に中森華子が挑戦。4月と8月に連敗し後がない中森は、この日も優宇の巨体から繰り出されるパワーファイトに苦戦を強いられるも、とどめを狙った優宇のラストライドは阻止。シャイニング・フラワーから雁之助クラッチで丸め込み、形は崩れたものの強引に押さえ込んで執念の3カウントを奪った。PURE-Jの至宝を取り戻すという重責を果たした中森は次の目標をPURE-J2冠王に定め、最後は所属選手が横一列に並んでのJのポーズで大会を締めた。
★メインイベント後のマイク
中森「優宇にやっと勝ったぞー!! そして無差別のベルト、また私の腰に戻って来てくれました。このベルトを巻くのは5回目なんですけど、今までできなかったデイリースポーツ(認定女子タッグ王座)との2冠チャンピオン、今度こそ必ず実現させたいと思ってます! タッグチャンピオン上がってこいよ!(鋼&SAKIに対し)今日は防衛おめでとう。だけど、そろそろ私が奪いに行くよ」
鋼「私だって無差別のベルト狙ってるんですよ。私だって2冠になりたいんですよ。だから挑戦させてください」
中森「いいよ、わかったよ。じゃあ来年1月の開幕戦、ベルト懸けて闘ってやるよ。私が防衛したらタッグのベルト挑戦させろよ?(PURE-Jの所属選手をリング上に招いて)来週も亀アリーナマッチがありますが、今年1年本当にありがとうございました。来年ももっとすごい闘いをお見せするよう精いっぱい頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします!」
『PURE-J CLIMAX 2022』
◆2022年12月18日(日)東京・後楽園ホール(11:30)
観衆550人
▼スペシャル6人タッグマッチ・30分1本勝負
○Leon&米山香織&チェリー(12分22秒/マッド・スプラッシュ→片エビ固め)大空ちえ●&真琴&真白優希
▼スペシャルシングルマッチ・20分1本勝負
●AKARI(7分27秒/ハヤブサ直伝ファルコンアロー→エビ固め)倉垣翼○
▼POP選手権試合・30分1本勝負
●久令愛(13分6秒/イグチボム→ジャックナイフ式エビ固め)海樹リコ○
※久令愛が4度目の防衛に失敗、海樹が第27代王者となる。
▼デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合・30分1本勝負
○ライディーン鋼&SAKI(15分6秒/100kgムーンサルトプレス→体固め)KAZUKI&谷もも●
※第29代王者組が3度目の防衛に成功。
▼PURE-J認定無差別級選手権試合・30分1本勝負
●優宇(14分37秒/丸め込み→エビ固め)中森華子○
※優宇が3度目の防衛に失敗、中森が第13代王者となる。