昨年10月以来となる極悪同盟の新木場大会。第2試合には全日本女子プロレスの昭和55年組で、ダンプ松本と長与千種の同期にあたる高階(たかがい)由利子がOGとして初めての試合に出場。田中ミキが体調不良のため欠場となり、急きょ3WAYマッチに変更された。現役当時は存在しなかった試合形式で旧姓・広田さくらに振り回される高階は、走りながら相手を飛び越える“ふぅ~”や高田純次までやらされながらも、ラリアットで広田と桃野美桜をなぎ倒す場面も。試合後は「ホント疲れる! もう53歳ですからね」と振り返ると、リングアナの影かほるとトーク。現在はタレントのマネージャー業をしていることを報告した。
セミファイナルはKAORU&門倉凛vs安納サオリ&万喜なつみ。彩羽匠の復帰が間に合わず別ユニットながらもタッグを組んだKAORUと門倉だが、ロープ際で一緒に踏みつけたり、門倉がKAORUにテーブルを手渡すなど共闘する。セコンドに付いた彩羽がスキを突いてリングに上がると、門倉とダブルのトラースキックを一撃。最後はKAORUがエクスカリバーで万喜を仕留めた。
メインイベントは極悪同盟・ダンプ松本とZAPが世羅りさとトリオを結成。長与千種はOGとして初参戦の昭和59年組・永堀一恵、長崎まる子と組むという異色の豪華カード。しかし極悪サイドの奇襲で試合が始まると、ダンプが永堀にラリアットを叩き込んでわずか53秒で試合が終了。マイクを持った長与は「誰が出てると思ってんだよ、このリングに! 世羅ちゃんも出てるんだよ! 長崎も出てんだよ! 永堀が出てんだよ!」と高速カウントを叩いたチョリソレフェリーにお仕置きすると、試合再開のゴングが打ち鳴らされる。世羅と対峙した長与は「世羅さんこんにちは! 長与千種です!」と何度も自己紹介しながら攻撃。世羅はダンプから手渡された竹刀を長与の脳天に振り下ろすと、まる子と長与が2人で真剣白刃取りを試みるがことごとく失敗して笑いを誘う。永堀はおよそ30年ぶりの試合出場ながら得意のソバットを決めると、長与と2人で正拳突きを決めて会場がヒートアップ。
ダンプの毒霧から世羅がコーナーからのダブルニードロップを決めて、まる子から3カウントを奪取。マイクを持ったダンプが「どうですか? 世羅ちゃん、まる子。いきなりこんなカードに入れられて…」と質問すると、世羅は「オファーを頂いた時はすごくビックリしたんですけども、自分も剣道三段取ってまして、ダンプさんの竹刀使いには勉強させて頂いてましたので、このたび組ませて頂いて大変光栄でございました」。まる子は「猪突猛進! 猪突猛進~っ!!」と叫び、ダンプを唖然とさせる。締めはダンプ、長与、永堀の3人のトークショー。昔話に花を咲かせた。
『極悪祭~継承~』
◆3月21日(水・祝)東京・新木場1st RING(12:00)
観衆未発表
▼ミゼットプロレス・20分1本勝負
○ミスター・ブッタマン(サタンビーム→体固め)プリティ太田●
▼3WAYマッチ・20分1本勝負
○旧姓・広田さくら(9分5秒/ラ・マヒストラル)桃野美桜●
※もう1人は高階由利子。
▼30分1本勝負
○KAORU&門倉凛(22分7秒/エクスカリバー→片エビ固め)安納サオリ&万喜なつみ●
▼時間無制限1本勝負
長与千種&●永堀一恵&長崎まる子(0分53秒/ラリアット→体固め)ダンプ松本○&ZAP&世羅りさ
▽再試合
長与千種&永堀一恵&●長崎まる子(9分4秒/ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め)ダンプ松本&ZAP&世羅りさ○
★ダンプ松本のコメント
「(永堀)一恵さんが“楽しかった”って言ったのが1番嬉しかったかな。千種も張り切ってやってたし、なんかあんまり出番がなかったけどもすごくファンも盛り上がってたし、選手もイキイキしてたから気持ちいい試合でした」
━━アイスリボンのメンバーをカードに入れた理由は?
「初めてのカード。世羅りさもたぶん大変だったと思うし怖かったと思う。長与千種と当たるのも初めて、ダンプと組むのも初めてで。顔には出してないけど勇気がいったと思うしメチャメチャドキドキしたと思う。頑張ってたんじゃないの? 楽しそうにやってたもんね。だからダンプも全然怒ってないし…」
━━数年前に一時期対戦した時と比べてアイスリボンの印象は変わった?
「こないだも世羅りさとはポーゴさんのところ(WWS)でも当たったんだよね。少しずつ昔と比べたら試合ができるようになったかなって感じ。またなんかチャンスがあればおもしろいなと思う。アイスリボンに出たい。乗り込んで行きたい。くるみあたり極悪同盟に入れたい(笑)。あの子、中学生の時に初めて会ったんだと思うんだよね、後楽園で(藤本)つかさとやった時に。“なんとかに入ってください”とか言われた絡みがあったから引き込みたいね、極悪に(笑)」
★永堀一恵のコメント
「全然もう技とかまったくできないかなと思ったら、なんとか…やっぱりリング上がるとちょっと違うもんで下手くそですけど出せたし、もう長与さんとも会うの30年ぶりだったからメチャクチャ嬉しかったし、本当に呼んで頂いてすっごい光栄でした」
━━リング上で次回大会へのオファーも受けたが。
「言ってましたけど…(笑)。ちょっとまだハッキリとはわからないんですけど、まぁ機会があればって感じですね」
★門倉凛のコメント
「KAORU選手と組むの初めてなんですよ! 組んだことないと思うんですよね。試合はやりにくかったです。やっぱり自分は欠場になってしまった彩羽匠の分までリングで爆発させようと思ってましたし、対角に立ってる万喜なつみ選手と“はじめまして”の安納サオリ選手。アクトレスvsマーベラスって気持ちを持ってリングに上がったので、隣に立ってるKAORUさんに違和感はあったんですけど、そこはいったん関係なくというか…そういう気持ちでリングに上がりましたけど、超やりづらかたですね。でも正直、楽しませてもらいました。安納選手はシングルのベルトも持ってるので、なんかもっとガツガツ来てくれるのかなと思ったんですけど全然来なくて…“なんだよ!”と思ってちょっとムカついて、こっちが先にいっちゃったんですけど。そのぶんガツガツ来たので、ちょっと自分の視野には入ってきましたね」