昭和63年に全日本女子プロレスでデビュー。その後はアルシオン、M’s styleと渡り歩き、若手選手の育成を目的とした「息吹」を立ち上げるなど、女子プロレス界に大きな足跡を残した吉田万里子の引退興行。第1試合は同期の井上京子&井上貴子と最後の63年組トリオを結成。対抗戦時代まで全女に来日していたデビー・マレンコが当時のコスチュームと、変わらぬ姿で驚かせた。続いてアルシオンのメンバーによる6人タッグマッチはAKINOがLeonに勝利。敗れたLeonが、12・17PURE-J後楽園大会でデイリースポーツのタッグ王座に挑戦してくるよう要求すると、AKINOはパートナーにマリー・アパッチェを指名する。「息吹」に参戦していた成國晶子・琴音のアマレス母子対決は娘の琴音がフォール勝ち。同じく「息吹」でしのぎを削ってきたメンバーによるタッグマッチがセミファイナルを務めた。
メインイベントはこの日3試合目となる吉田が、デビュー前から手塩をかけて育ててきた松本浩代と一騎打ち。コーナー最上段から場外へのプランチャを見せる吉田に、リングサイドから見守る多くの選手たちがリングに上がり惜別のトレイン攻撃。松本のライガーボムをカウント2でキックアウトした吉田は、エアレイドクラッシュを炸裂させるなど最後の力を振り絞るが、起き上がりこぼし式のショートレンジラリアットの連打からロックドロップにつないだ松本が3カウントを奪取した。試合後は松本と大畠美咲が吉田への感謝を綴った手紙を読み上げ、出場選手や来場したOGを交えての記念撮影。10カウントゴングに続いてリングが赤い紙テープに包まれると、会場の出入口に向かった吉田は来場者1人ずつを握手しながら見送った。
『吉田万里子引退』
◆11月19日(日)東京・新宿FACE(12:00)
観衆506人(超満員)
▼全女メモリアルマッチ・15分1本勝負
ジャガー横田&伊藤薫&●デビー・マレンコ(12分51秒/蜘蛛絡み)吉田万里子○&井上京子&井上貴子
▼アルシオンメモリアルマッチ・15分1本勝負
アジャ・コング&○AKINO&マリー・アパッチェ(10分17秒/フランケンシュタイナー)吉田万里子&Leon●&メリッサ
▼ゴールドキッズ・エキシビションマッチ3分
●成國晶子(2分46秒/フォール勝ち)成國琴音○
▼息吹メモリアルマッチ・15分1本勝負
●チェリー&バンビ(9分22秒/ソラリーナ)希月あおい&大畠美咲○
▼Marikoファイナル・30分1本勝負
○吉田万里子(19分19秒/ロックドロップ→片エビ固め)松本浩代●