本戦としては1ヶ月ぶりとなる浅草大会。第1試合はKAZUKIとトトロさつきがタックルの応酬など真っ向勝負で会場を盛り上げ、リバース・スプラッシュ式のダブルニーをキックアウトするなど粘りを見せるトトロに、KAZUKIは正調のダイビング・ダブルニードロップを叩き込んで3カウントを奪取。ライディーン鋼とアクトレスガールズ・高瀬みゆきのシングル初対決は、気迫で立ち向かう高瀬がカミカゼからダイビング・ギロチンで攻勢を見せるが、鋼はラリアットからのリバース・スプラッシュで動きを止めると、最後はコーナー最上段からのボディープレスでとどめを刺した。マイクを持った鋼はKAZUKIをリング上に呼び込むと、「自分はもう1度WANTEDを復活したいです」とアピール。KAZUKIは「復活してどうすんだよ!? 4ヶ月前、この会場で私は解散を言い渡した。その4か月間でオマエ何が変わったんだよ? 変わったのは顔にペイントしただけだろ?(会場を見渡して)お客さんもうなづいてるよ」と痛烈に返答する。鋼は「確かに顔だけかもしれないですけど、私はKAZUKIさんとタッグを組んで頂点に行きたいです。王子大会で自分の変わったところを見せたいと思います。シングルしてください」と要求。KAZUKIは「私を納得させるぐらい、変わったとこ見せてください」と握手で応じた。
藤ヶ崎矢子はPURE-Jに初参戦の田中ミキと初対決。コミカルファイトで人気爆発中の田中に警戒感を強めている矢子はビジュアルハンターとしての闘いを拒否したものの、直前のTwitterによるアンケートの結果、ビジュアルハンターシリーズとして試合が行なわれることが決定した。開始のゴングを前にマイクを持った矢子は、「オマエが自分のビジュアルに自信があるっていうから、昨日お客さんの投票でアンケート取ったけど…オマエ、これでもオシャレしてきたのかよ?」。田中は「メッチャ、オシャレじゃない!? このシンプルなコスチュームにシンプルなマーベラスの文字。シンプル・イズ・ザ・ベスト!」と言い返し、会場の笑いを誘って試合がスタート。矢子のヒップアタックをカンチョー攻撃で迎撃するなど意表を突いた田中は、錦織(にしこり)チョップを脳天に叩き込み突進してのクロスチョップへ。しかし最後は地力の差を見せた矢子がコーナーからの2連弾で快勝し、面目を保つ形となった。セミファイナルはコマンドボリショイと門倉凛のシングル初対決。619からえびす落としで叩きつけたボリショイは、低い体勢でのストレッチプラムでギブアップを奪う。ボリショイは人差し指を立てて再戦をアピールすると握手を交わした。
メインイベントは中森華子&Leonvs勝愛実&大畠美咲。動きの止まらない一進一退の攻防で会場を沸かせ、中森のハイキックがLeonに誤爆すると勝と大畠が交互に裏拳を放ち、続いて勝のイナズマバスターが炸裂。中森のカットに救われたLeonが2発のスピンキックからキャプチュードバスターで勝を仕留めた。マイクを持ったLeonは「愛実! オマエはどんどん強くなってる。でもな、私はもっともっと、も~っと!! 強くなってんだよ。PURE-J、私たちの闘いでもっともっとお客さんを熱くさせられるんじゃない? 私はいつでもオマエの壁になるから」。Leonからマイクを奪った中森は「大畠、10月9日にお互いチャンピオンになって、すごく運命的なものを感じています。大畠は後輩とやってベルトの価値を高めるって言ってるけど、私は私の世代…いま熱い世代で防衛していって価値を高めていきたいと思っています。お互い団体違うけど、私はずっと大畠のことを見てるから。私も絶対負けない。お互い頑張っていきましょう」と呼びかける。エンディングのカーテンコールではボリショイが12・17後楽園大会でのタッグ王座防衛戦と、挑戦者チームはLeonが決めることを宣言。勝は「自分の町(地元の浅草)で負けてしまうのはすごいすごい悔しいです。だけど私はもう次を見ています。どんな相手が来ようと、私は倒すことしか考えていません!」と力強く言い切った。
『GO!GO!PURE-J!!』
◆11月8日(水)東京・浅草花やしき座(19:00)
観衆121人
▼20分1本勝負
○KAZUKI(8分20秒/ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め)トトロさつき●
▼20分1本勝負
○ライディーン鋼(12分14秒/ダイビング・ボディープレス→片エビ固め)高瀬みゆき●
▼ビジュアルハンター矢子の仁義なき戦い・30分1本勝負
○藤ヶ崎矢子(11分41秒/旋回式ダイビング・ボディープレス→片エビ固め)田中ミキ●
▼20分1本勝負
○コマンドボリショイ(11分7秒/ストレッチプラム・改)門倉凛●
▼30分1本勝負
中森華子&○Leon(17分34秒/キャプチュード・バスター→片エビ固め)勝愛実●&大畠美咲
★藤ヶ崎矢子のコメント
「やっぱり最近(田中がコミカルファイトで)逸材とかって言われて、ちょっといい気になってんだろうなって思いますけど、今まで対戦した中で1番簡単な相手だったなって、私の中では思ってます」
━━ビジュアル的には?
「いや、ダメです。あの子はホント対象外なんで」
━━田中のほうが笑いを取っていたが。
「まぁ、お互いおもしろキャラというかユニークキャラで、自分はビジュアルハンターというよりもユニークキャラ同士の対抗戦だと思ってたんですけど、キャラの部分では確かに少し負けてたかな?…って思ってはいます」
━━闘いを終えて、田中を認めた?
「認めてないです」
★田中ミキのコメント
「自分が練習生の時からビジュアルハンターって言ってて、これはデビューしたらハントしてもらわなきゃ。やるしかないなと思ってたんで、“ついにこの時が来たな”って感じですね。あのヒップアタックがホント痛くて…“エラが出てる”って言って『エラ投げ』(※エラを両手でつかんで投げ飛ばす)されたんですけどエラが余計出ちゃう…ただでさえすごい出てるのにエラを攻撃されて、納得いかないですね」
━━矢子と方向性は同じだと思う?
「いや~また違うと思いますね。なんて言うんですかね。矢子さんはまだビジュアルハンターですけどコミカル…ですかね? 自分はもう絶対コミカルの王道を行きたいと思ってるので。そういう意味では違うかなって思います」
━━自分の顔に点数をつけるなら何点?
「エラがなくなったら100点満点かなって思います。エラがちょっと…主張が強いので…」