約1年ぶり2回目となるシードリングの新宿大会。オープニングでは5人が横一列に並び、1人ずつ意気込みをアピールし、10・18後楽園での退団を発表していたSareeeは「ディアナに戻ります」と発表して会場を驚かせる。急きょ「特別試合」として追加された高橋奈七永vsSareeeでは、Sareeeが裏投げ、奈七永がバックドロップを放ち、あっという間の5分が終了。試合後は両手で握手を交わし、深く頭を下げた。宮崎有妃に挑んだ泰里はダイビング・ボディアタック、コーナーからのフットスタンプを繰り出すも反撃はここまで。ミサイルキックからのえびす落としでとどめを刺した宮崎は、セコンドの真琴に恥ずかし固めを仕掛ける余裕を見せる。
ハイスピードルールへの初挑戦を果たした中島安里紗は長崎まる子、朱崇花との3WAY戦。試合前のVTRでコーチを務める南月たいようから「ムーンサルトプレスは出さないんですか?」とインタビューを受けていた中島は、朱崇花にジャーマンを放つと後ろ向きにコーナーに登ってアピールするも未遂に。しかし3人が入り乱れる攻防からドラゴン・スープレックスで朱崇花の動きを止めた中島は、まる子にキューティー・スペシャル。まる子を寝かせて再び後ろ向きにコーナーに登ると、見事な弧を描くムーンサルトプレスを成功させて3カウントを奪ってみせた。
セミファイナルでは犬猿の同期タッグ・世志琥&Sareeeが『アビッドリバル』大畠美咲&水波綾と激突。試合中に仲間割れを起こしかけた世志琥とSareeeだったが、大畠をダブルのタックルで打ち負かすと関係を修復。Sareeeの低空ドロップキックから世志琥がコーナー2段目からのセントーンを投下していく。Sareeeが場外で大畠を足止めすると、世志琥と水波が激しいラリアットの応酬。しかしアビリバの合体攻撃を受けた世志琥に、水波がダイビング・ギロチンからホットリミットで叩きつけて快勝した。
★セミファイナル後のマイク
大畠「世志琥ちゃ~ん、試合前にさんざんウチらのこと雑魚(ザコ)って言ってたけど、そのザコに今日負けたのはどこの誰かな~?“雑魚”に負けた世志琥は雑魚以下…つまり“稚魚”(ちぎょ)だと思うわ。シードリングの選手、教育し直したほうがいいんじゃないですかね? ザコの奈七永さん」
水波「威勢がいいのはいいよ。だけど今日このリングの上で起きた結果は、世志琥の今の現実だよ。先のことを言うより、今という現実を見たほうがいいんじゃないの? あとSareee! 退団とかいろいろあるみたいだけど、それはSareeeの中で上に行こうと思ってそういう判断をしたかもしれないけど、今日の闘い方じゃまだまだだよね! オマエの魂のこもったエルボー、自分は好きだよ。もっと心の中に秘めてるものを熱く燃えたぎってるもの、あるんじゃないの!?」
Sareee「あるよ~っ!! やってやるよ! 今日は熱い気持ちにさせてくれて、どうもありがとう。世志琥! オマエとは一生組まねぇよ」
世志琥「一生組まない? 異議なしだよ! それと水波、オメエが言ってた現実、しっかり見てやるよ。次、オマエを倒すのはウチだよ。今日の借りは絶対、近いうちに返す。覚えとけよ」
メインイベントは高橋奈七永と藤本つかさが7年ぶりのシングル対決。この日も食塩のビンを持参してきた藤本は奈七永のコール時に奇襲を仕掛けると、場外で奈七永の頭から塩をふりかけて挑発。リング内に戻ると互いにサブミッションで相手のスタミナを削っていく。コーナーでの攻防を制した藤本は奈七永を抱え上げてのパワーボムからビーナスシュート。腕をクロルさせてのアピールからJOサイクロンを狙って肩車で担ぎ上げるも奈七永が抵抗して体勢を崩してしまう。最後は冷蔵庫爆弾からJOクインビーボムにつないで奈七永が勝利を飾った。
★メインイベント後のマイク
奈七永「塩かけられたって、何したって、今日最後に立ってるのは高橋奈七永だ! でも今日こうやって1対1で試合ができたこと、素直に感謝します。ありがとうございました。いろんなことがありますけど、すべてリング上で体と体をぶつかり合わせれば、通じ合わないことはないと思ってます」
藤本「なにカッコつけたマイクしてんの? 言っとくけど、これで終わらないから。クインビーボム…今日、私が1番屈辱的な負け方をしました。でも、もっと屈辱的な負け方をあなたにしてやりますよ。私たちの弟子である豊田真奈美さんの目の前で…」
奈七永「私たちの弟子である!? いつからそんな偉くなったんだテメエはよ!」
藤本「頭打ち過ぎて偉くなったんだよ! 私たちの“師匠”である豊田真奈美さんの目の前で、私が今度は3カウント取ってみせますよ。ザコ奈七永さん? これからあなたの新しいあだ名ですね。豊田さんを踏まえて、対戦カード用意しといてください」(藤本が退場)
奈七永「ザコって大畠が言ったの? 許さねぇ、大畠と藤本…。つらい、苦しい、でもそれ以上に皆さんがいてくれるから楽しい感動があります。これからもシードリングで、その感動をみんなで共有していけるように頑張っていきますので、よろしくお願いします!」
『SEAdLINNNG~EVOLUSION~』
◆9月18日(月・祝)東京・新宿FACE(12:00)
観衆380人
▼特別試合・5分1本勝負
高橋奈七永(時間切れ引き分け)Sareee
▼15分1本勝負
宮崎有妃(8分39秒/えびす落とし→片エビ固め)泰里
▼ハイスピード3WAYマッチ・20分1本勝負
○中島安里紗(10分15秒/ムーンサルトプレス)長崎まる子
※もう1人は朱崇花、ハイスピードルール。
▼30分1本勝負
大畠美咲&○水波綾(23分31秒/ホットリミット→片エビ固め)●世志琥&Sareee
▼30分1本勝負
高橋奈七永(19分58秒/ジャパニーズオーシャン・クインビーボム→片エビ固め)藤本つかさ